よく晴れた気持ちのいい朝に、音楽をかけながら洗濯物を干していました。
itunesに入っている曲をシャッフルさせて、好きな音楽に包まれながら家事をする。
結婚してから一番心楽しい、お気に入りの時間です。
フンフンと鼻歌で作業していると、
ふいにハナレグミの『おあいこ』が流れてきてしまったんですよね。
やべ、しまった!と思った時にはもう遅かった。
目頭に熱いものが・・・・
( ;∀;) くすん
この曲、大好きなんですけど、すぐに泣けてしまってヤバいんです。
もちろん永積タカシさんの歌声のせいもあるんですが、歌詞がグサッとささるんですよね。
というわけで、
今回はハナレグミの名曲、『おあいこ』が名曲すぎて罪深い件についてです!
目次
ハナレグミの名曲『おあいこ』を視聴しよう
未視聴の方はまずはミュージックビデオをどうぞ。
ひとりっきりでヘッドホンでじっくり聴いていると、ちょっとヤバい💦
心がどこかに持ってかれます。
(ていうか、MPV出演は引退騒ぎで話題の清水富美加ちゃん!)
作詞・作曲はRADWIMPSの野田洋次郎。
この人も天才よね! (≧◇≦)
ハナレグミは普段、自分で作詞作曲していることが多いですが、2015年のアルバム「What are you looking for」では様々なアーティストから曲を提供してもらっています。
ハナレグミこと永積タカシさんが、『音楽ナタリー』のインタビューで以下のように話していました。
「オアシス」(2011年9月リリース)を作り終わったぐらいから、自分だけで完結することに捉われなくていいんじゃないかって思うようになったんです。俺は曲を書いたり詞を書いたりもするけど、やっぱり歌いたいんですよね。
自分の言葉だけじゃなく、もっといろんな人の言葉を借りて歌うことに重心を置いてみたくなって。
なるほど、そういう心の変化があったんですね。
それにしても、野田さんは永積さんの声にぴったりした曲をお作りになりましたね。ぜんぜん違和感のないハマり具合です。
天才二人の力が結集した名曲か・・・・
やはりけしからん曲だ!
『おあいこ』は本当に失恋ソングだろうか?
歌詞がけっこう意味深でいろんな解釈が可能なんですが、ネットをのぞいてみると、『おあいこ』は「新しい失恋ソングの定番だ」という解釈がけっこう多いみたいです。
抱きしめるふりして 抱きしめてもらってた
愛するふりして 愛してもらってた
でも何度も聴いているうちに、本当にそうかな?と思いました。
これって失恋の歌かな?
私は違うような気がする。
君は知らなかったろう?僕を知らなかったろう?
知ったふりでいたんだろう それが許せなかったの
基本的には男女の機微についての歌だと思うけど、曲の中の二人の関係は友達でもいいし、親子と捉えてもいい。とにかく何か二人の関係に問題が起こって、すれ違っている。お互いの愛の角度がズレている。そんな雰囲気があります。
私の解釈としては、「関係の再構築」についての歌なんじゃないかと思うんですよね。
例えば喧嘩ばかりの若いカップル。
例えば熟年で危機を迎えた夫婦。
自分のことを理解しようとしない「女」に苛立っている「男」。
「男」のイミフな苛立ちに黙って微笑んでいる「女」。
僕の明日を 君の眼に透かせば 大丈夫になるの
歌の後半になると、男性が女性に対して懺悔し、赦しを請うようにも聴こえてきます。
そして「私」と「あなた」が別個の存在である以上、絶対に分かりあえない領域があり、その壁についての哀しみを歌った曲でもあると思うんですよね。
泣いているのはもっと心の深い層にいるもう一人の自分
少し抽象的な表現になってしまいますが、『おあいこ』を聴いて思わず涙ぐんでしまっているのは、心の深いところにいるもう一人の自分自身なんじゃないか、という感じがします。
普段の表層の自分ではなくて、もっと原始的で本能に近い自分。
ハナレグミの曲は、たまにそういう心の深い部分に語りかけてくる時があります。
うっかり耳にすると泣けてきて困ってしまうんですが、『おあいこ』も見事にその類。
ほんとにずるい曲です。
ねぇ笑わないでよ そんな顔で笑わないでよ
全部わかったようにさ 真昼の月のようにさ
こっちだって、そんなふうに歌われたら泣いちまうよ。
( ;∀;)
愛することと、理解することは同じではない
これは、愛することと理解することは、まったく別のことなんだ、
という人間関係の根源的な哀しみについての歌なんじゃないかと思うのです。
愛することと、理解すること。
その二つをバランスよく両立させるには、私たちの存在はあまりに未熟だし、不完全すぎます。『おあいこ』の歌の中では、そのこと自体が哀しいし、「許せなかった」と歌っている気がするのです。
どんなに愛し合っていたとしても、完全に他人を理解なんて出来ません。
そのことは、私自身も結婚してから特に強く感じるようになりました。
夫には夫だけの世界があり、私にも私だけの世界があります。
その二つの世界は完全に溶け合うことは出来ないし、またそうするべきでもないでしょう。
でもそれでいいんです。
その哀しみに気づいた時から、人と人との関係性は新しく始められるんですからね。
気づかないままくっついたり離れたり、互いに無関心になったりするよりはよほどいい。
『おあいこ』は普段は忘れているそのどうしようもない「哀しみ」を無理やり思い出させてきて、人生の真理にちょっと触れてしまう。
『鋼の錬金術師』に出てくる「真理の扉」が開いちゃう感じですねww
バーンと!(^o^)
そして急に怖くなって泣いちゃうんです。たぶん。
結論はリスナーに委ねられている
『おあいこ』の歌詞の中では、最後に結論めいたことは書かれていません。
聴き手それぞれに、その先の展開は委ねられています。
男の孤独、怒り、悔恨、贖罪、その先にあるのはいったい何でしょう?
「それでも好きなんだけど」
「一緒にいてくれるかい」
『おあいこ』の歌の世界に、最後にひと言付け足せるとしたら、
そんなふうに締めくくりたいなぁ、と私は思うんですが。
さあ、あなたにはこの曲、どう響きますか?
どんなふうに解釈します?
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