厳選!村上春樹の小説を最初に読むならコレ!トップ5

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こんにちは、バキ子@bakikomanです。

別の記事で村上春樹さんのエッセイ・旅行記を紹介しましたが、

【村上春樹の本が苦手な人へ】おすすめエッセイ5選
こんにちは、バキ子@bakikomanです。 今回は作家の村上春樹さんのエッセイについて紹介します。 「村上春樹の小説はよくわか...

今回は初心者向けの小説セレクションです!

小学5年生の頃におばあちゃんちのみかん箱でホコリをかぶっていた「ノルウェイの森 」に出会って以来、立派な村上春樹ファンに成長してしまった私ですが、たまに友達などに村上春樹の小説について質問されます。

「どこが面白いの?」

「いっぱい小説あるけど、どれがおすすめ?」

「なんですぐセックス・シーンが始まるの?」

「オチが意味わからないんだけど教えて?」

私はいつも心の中でシャウトします。

知らねーよ!

自分で探せよ!

自分で考えろよ!

(# ゚Д゚)

普段は見せないブラックなバキ子がぐぐっと顔をもたげます。

つい阿修羅マン「怒り」の顔になってしまいます。

他の作家さんや作品に関してはどんどんおススメもしたいし、レビューもランキングもたくさん書きたいんですが、私は村上さんの小説を他人に進める気はあんまり無いです。

もちろん説明の必要もないくらい有名だから、ということもありますが、それとは別に、村上春樹の小説(とくに長編小説)は「自分だけのもの」という変な意識があるからなんでしょうね。

思春期に出会ってしまった特別な作家の一人です。

気づかないうちに自分の血肉になっているというか、アイデンティティの確立に多大な影響を受けてしまっているので客観的に見ることができないんだと思います。

これは幼いころに受けた洗脳のようなもので、

自分でもどうしようもありません。

だからこそ、いわゆるミーハー気分で盛り上がっているファンを見ると無意識のうちに

「エセ野郎が・・・・」と思ってしまうわけです。

こちとら筋金入りだぞ、と。

あ、こういうの重度のファンの良くないところですね、反省します!

ちなみに昨今、テレビのニュースなどで「ハルキスト」を名乗るファンの集まりや文学バーなどを取材した映像を見ると、非常に「ダッセェなあ」と思います。

そういう盛り上がり方もあっていいとは思うんですけど、私は参加したくはないな。

あくまで個人として作品を楽しみたいです。

前置きが長くなってすみません。

「これから村上春樹の小説を読んでみたい!」

という方に向けてのおすすめランキングです!

友人諸兄よ、このセレクションを読んでくれ!

もう私におすすめを聞いてくれるな!

読みやすさ、入りやすさを重視してみましたよ~




第5位 パン屋再襲撃

堪えがたいほどの空腹を覚えたある晩、彼女は断言した。「もう一度パン屋を襲うのよ」。それ以外に、学生時代にパン屋を襲撃して以来僕にかけられた呪いをとく方法はない。かくして妻と僕は中古カローラで、午前2時半の東京の街へ繰り出した…。表題作ほか「象の消滅」、“ねじまき鳥”の原型となった作品など、初期の傑作6篇。

短編集。「シュール」あるいは「奇妙な味わい」を楽しみたいならこれ。

タイトルが秀逸すぎますね!

「パン屋再襲撃」

だって。100万円のキャッチ・コピーだと思います。

いかにも物語がはじまりそうなワクワクするタイトル名。

内容は読んで御覧じろ、というしかありません。

ごく短い話なのでサッと読んじゃいましょう。

個人的にはこの中の短編のひとつ、

「像の消滅」の世界観がメルヘンチックで悪夢的で好きです。

第4位 カンガルー日和

時間が作り出し、いつか時間が流し去っていく淡い哀しみと虚しさ。都会の片隅のささやかなメルヘンを、知的センチメンタリズムと繊細なまなざしで拾い上げるハルキ・ワールド。ここに収められた18のショート・ストーリーは、佐々木マキの素敵な絵と溶けあい、奇妙なやさしさで読む人を包みこむ。

村上春樹がかつて、「カルト的人気作家」と目されていた時期の一冊。

さらっとした短編・掌編を集めた短編集ですが、村上ワールドのコアなエッセンスが詰まっています。

会話文が多く、セリフが粋でおしゃれ。

内容的には解釈がムツカシイものもありますが、気にしないで読み飛ばしちゃいましょう。

とにかく読みやすいので小説の入り口としておススメですね。

この本の中には、後にリライトされたり、長編のためのスケッチ的な役割を果たしている作品がちらほらあります。

「バート・バカラックはお好き?」という短編は後に改稿されて「窓」というタイトルで発表され直しています。

「4月の晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」という短編は、おそらく長編1Q84のごく初期のイメージラフのように見受けられます。

だから時が経つにつれて、この何気ない短編集が重要な意味を持っていたのだな、と思うようになりました。

第3位 回転木馬のデッド・ヒート

現代の奇妙な空間――都会。そこで暮らす人々の人生をたとえるなら、それはメリー・ゴーラウンド。人はメリー・ゴーラウンドに乗って、日々デッド・ヒートを繰りひろげる。人生に疲れた人、何かに立ち向かっている人…、さまざまな人間群像を描いたスケッチ・ブックの中に、あなたに似た人はいませんか。

これも短編集ですが「カンガルー日和」と同じくスケッチ的な掌編が多いですね。

とても読みやすいし深い洞察もあるし、一話一話、ついじっくり読みかえしてしまいます。村上さんがご自分の身近に起きた物事を「物語化する」訓練をしていたように見えなくもありません。

とくに読んで欲しいのは、序文の「回転木馬のデッド・ヒート」という文章。

とてもキレがいい面白い読み物なので、ここは鉄板でおススメします。

「物語を読む」というより「文章を楽しむ」というのに適した短編集と言えるかもしれませんね。

第2位 1Q84

1Q84年―私はこの新しい世界をそのように呼ぶことにしよう、青豆はそう決めた。Qはquestion markのQだ。疑問を背負ったもの。彼女は歩きながら一人で肯いた。好もうが好むまいが、私は今この「1Q84年」に身を置いている。私の知っていた1984年はもうどこにも存在しない。ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』に導かれ、主人公青豆と天吾の不思議な物語がはじまる。

近年の大ヒット作なのでいまさら紹介するのも憚られますが、疾走感、エンターテインメント性をかなり意識したストーリー展開は、やはり初心者におすすめです。

途中からちょっとムツカシイ内容になって、私も頭の中に「???」が点滅しちゃいましたが、分からないところはさらさらーっと読み進んじゃえばいいんですよ!

あとで気になったらじっくり読みなおせばいい。

それよりも物語のスピードについていくのが楽しい!

文章を読むのが快感!

素直にそう思える作品でした。

ちなみに文庫版は全6巻の大長編。漫画感覚でイッキ読みできる手軽さ!

第1位 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、“世界の終り”。老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉が、その回路に隠された秘密を巡って活躍する“ハードボイルド・ワンダーランド”。静寂な幻想世界と波瀾万丈の冒険活劇の二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。

個人的には村上春樹の好きな長編小説トップ3に入ります。

読みやすさ、エンターテインメント性、ユーモアがカチッとハマった驚くべき傑作だと思います。おそらく、純粋な物語作品としては村上作品の最高峰。

これ以降の村上作品は、過度にファンタジー性・多層性・構造性・象徴性を持った作品になってくるので、読み手にもそれなりのリテラシーが求められます。

たぶんアンチ村上春樹の人は、その多層性や象徴性の提示の仕方が、けむに巻かれたみたいでイライラするんじゃないかなぁ。

はっきり言ってロジックですべて説明できる「分かりやすい物語」だけを求めている人は、村上春樹の長編は向いてないと思いますね。

最終的にどっぷりファンになる人は、読後の「モヤモヤ感」や「謎(ミステリー)」を楽しめる人だと思うんですよね~。

そこが、私的におすすめを躊躇する理由の一つでもあります。

そんなややこしい楽しみ方をしなくったって、ほかにも面白い作品はいくらでもあるわけですからね。

でもこの「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」はそれほど難しい構造は持っていないし、ただただ物語の筋を追っていけば楽しめるのでおすすめです。

物語としてのオチも、ノルウェイの森 と同じくらいビシッと決まっていて納得のいくものに仕上がっているので、「オチが意味不明」という読後感にはならないと思いますよ。

村上春樹は「謎を理解したい」と思ったらハマる

村上春樹の「初心者用」おすすめ作品を短編・長編あわせてセレクトしてみました。

いかがでしょうか!

うん、せっかくがんばって選んだんだし、

未読の方はいい機会だと思って是非読んでくださいな!

※ ※ ※

 

いわゆる「僕」4部作や「ノルウェイの森」はあえて外しました。

「僕」4部作(「風の歌を聴け 」「1973年のピンボール 」「羊をめぐる冒険 」「ダンス・ダンス・ダンス 」)は、すべてひっくるめて一つの作品とカテゴライズしたほうが理解しやすいし、作品単体としてはあまりにも不親切なので。

ノルウェイの森」は村上春樹の作品群の中ではかなり特殊な「浮いてる」作品だし、あれで入ってしまうとほかの作品とのギャップにびっくりするんじゃないかと愚考する次第です。

※ ※ ※

村上春樹の小説、とくに長編ではさまざまな「謎」が提示されます。

文章そのものは平易なのに、意味のよくわからないセリフやがシーンいっぱいあるんですね。

「このセリフにはいったいどういう意味があるのか?」

とか、

「もしかしてこのシーンはさっきのシーンと繋がるのではないか?」

とか、

「この登場人物はきっとXXXXの暗喩なんだな」

とか、

いろいろ自分で考えてニヤニヤする楽しみ方もありますので、

ハマったらそんは風に読むのもアリかもしれません!

是非すてきな読書ライフを。